ムーンストーンキャッツアイ

2022年04月24日08:38
おはようございます。奥さんです。

相変わらず多忙にて「宝石展」には行けておりませんし、あっという間に月日が経とうとしております。
街には人が戻ってまいりましたし、このまま旅行も楽しめるようになればよいのですが……

巷は急激な円安になってしまいまして、海外旅行は夢のまた夢になりそうでございます。
それどころか、5月あたりから家計がさらに苦しくなるはずだとか?
日本銀行さんにとって、庶民の暮らしはどうでもいいのでしょう。(涙)

さて、この円安。
本来の金の価格は無視する形で、日本の金やジュエリーは値上がりしていくはず。
「次に狙っていた品も……!?」と思いまして、先日、慌てて海外ブランドさんに質問に行きました。
するとなんと、次に狙っていた品は廃盤とのことで……。

2年ほど前のコロナ初期にそのシリーズの別の品を購入したときは、ブランドの若い男性スタッフの方が「このシリーズは廃盤にはなりません」と胸を張っておっしゃってましたが、2年も経つと話は変わるのですね。
安心しきっていた自分を反省せねばなりません。

そのような話とは全く関係ない今回のルース。
私個人としてはショーでもあまり目にしていない気がします(目に留まってないだけ?)、ムーンストーンキャッツアイとなります。
オパールキャッツアイ_1
















6.05ct


じゃじゃーん、ベージュ色の大粒、こんもりしたお山でございます。

こちらは、どなたかから譲っていただいた中古のルースでございまして、オパールキャッツアイなのかムーンストーンキャッツアイなのかお店の方も悩んでいた品でございます。(汗)

めでたくその正体がムーンストーンキャッツアイとのことで、我が家には初登場の一品となりました。

ネットで調べますと、ムーンストーンキャッツアイは白いもの、透明なものが多いようでございます。
次に多いのが、このオレンジ色タイプでございましょうか。
(我が家のものは、オレンジというよりはベージュですが)
オパールキャッツアイ_3




















ムーンストーンと呼ばれる石は、実際はムーンストーンではなくペリステライトやラブラドライトのことが多いのですが、この石は本当にムーンストーン。

硬度は6~6.5となりますから、少し柔らかい石となりますね。
取り扱い注意でございます。

また、どこの産地のものかわからないことが少し残念です。
そのあたりは中古のものの宿命といえましょうか……。

調べると、このような色合いのものはどうもインド産が多いようでして、「銅」による発色だということでした。

では、ライトを当てる前と当てた後をご紹介。
オパールキャッツアイ_2

















オパールキャッツアイ_4















クッキリハッキリというわけではありませんが、まあまあのキャッツアイを見せてくれます。

私はこちらを、「大きくて楽しいな!」と思いまして購入した次第です。
前にも何度か書きましたが、大きなルースは手にのせると海賊気分……「お宝発見!」感があり、とても楽しいのです。(苦笑)

最後に、長石たちと勢ぞろいバージョンでライトON/OFFをご紹介。
オパールキャッツアイ_5




















オパールキャッツアイ_6





















やはり、ムーンストーンは神秘的な石ですね。

左の四角いものはインド産のムーンストーン。
その右の2つの大粒のものも、インド産のロイヤルブルームーンストーン。
左中央の長細いものはスリランカ産のムーンストーン。
右中央のものがビルマ産のムーンストーンとなります。

そういえば、うちには緑色のムーンストーンもありました!
一緒に写真を撮ればよかったです……。

オレゴンサンストーン

2022年04月03日16:30
こんばんは、奥さんです。
新学期になりました。

世の中いろいろな事件が起きておりますが、我が家でも(レベルは雲泥の差の)事件ばかり起きて右往左往しております。

なれない環境にシフトしたためか、子供が早すぎる反抗期になってしまいまして、上野で開催されている「宝石展」へ行きたいというのに行けない……という絶望的状況を迎えております。
(6月までに必ず行きたい……)

既に行かれた方の投稿を見ておりますと、素晴らしいジュエリーも展示してあるご様子。

どうやら、ギメルさんをガッツリ見せていただけるようですよね?
銀座の和光さんで見せていただいたことはあるのですが、その時、芸術的なハイジュエリーは数点しかなかったように思います。ちなみに和光さんでは初心者向けのネックレスなどを見せていただき、素晴らしい体験ができました。

今回、宝石展ではハイジュエリーを嘗めるように(汗)じっくり見たいので、できれば有給を使って平日に行きたいなと目論んでおります。

さて、本日は、なぜか紹介していなかったペアシェイプのオレゴンストーンを。
オレゴンサンストーン_1











オレゴンサンストーン
アメリカ オレゴン州
4.31ct




実は、オレゴンサンストーンについて、もはや書くことがございません……
オレゴンサンストーンはコマーシャルネームでして、その正体は長石。
長石の中でも「ラブラドライト」となります。

このキラキラした天の川のような星々がとても素敵です。
私はもともとペアシェイプ(しずく型)のルースが一番好きなため、とても気に入っているルースとなります。

こういった魅力的な石はいろいろなシェイプを集めてみたいなぁと思うのでありますが、アメリカで採れる石は値上げすることが多く、オレゴンサンストーンも値上げの荒波に揉まれ続けているのではないかと心配しております。

ひっくり返しますと……
オレゴンサンストーン_3
























オレゴンサンストーン_2

























一言でペアシェイプと言いましても、いろいろございます。
このようにぽってりした形だと可愛らしいですね♪
色合いもとてもやさしく、「春」を感じさせます。

実は、このルースをリングにしてみたいなと悩んでおります。
しかし、そのつもりでこのルースをじっと見ていると、何故か勿体なく思えてくるという……。

「先立つものが無い」という事実が第一の原因ではありますが(汗)、この「何となく勿体ない」という謎の気持ちもまた、我が家でジュエリーの加工がさっぱり進まない理由。

旦那さんと異なり、私はジュエリー好きが高じてルース集めにハマった口ですから、「何となく勿体ない」気持ちに納得がいかないのですが……。

とにかく、ペアシェイプのものを加工してみたいと思っておりますので、他のペアシェイプのルースも引っ張り出して眺めて考えたいと思います。

ただ、のんびり悩んでいる間に、私が狙っている枠が値上がりしてしまうかもしれませんね。
某有名ブランドさんには、かなりの値上げに関する噂があるようです。

この頃の一気に進んだ円安にも辟易し、日本の経済状況などを調べたところ、暗澹たる気持ちになってしまいました。このままではジュエリーや宝石は、今以上に敷居の高いものになってしまうのかもしれません。

気持ちを切り替えて、最後に似た石とパチリ。
オレゴンサンストーン_4















今回は、サンストーンスカポライトと並べてみました。
全然違う石ですのに、雰囲気はソックリでございます!

カンガラインペリアルガーネット

2022年03月20日12:24
こんにちは、奥さんです。
3月ももう終わろうとしておりますね。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
我が家では、子供の卒園式などがございまして大わらわでございました。

4月になると、次は入学式。
ワクチン三回目も打ちまして、準備万端、待ち構えております。

そのような中、今回はまたガーネットでして「インペリアルガーネット」なる石を紹介いたしましょう。
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カンガラインペリアルガーネット

タンザニア
カンガラ
0.71ct

可愛らしいピンク色のガーネットでございます。

今の季節に大変ふさわしい桜色!
今日の突風で、花弁が飛ばされてしまったかもしれませんが、今年こそは花見をしたいものでございます。(今日の東京は、春の大嵐でした!)
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さて、カンガラインペリアルガーネットという大仰な名前は何ぞや……と調べますに、ただ単にタンザニアのカンガラ鉱山で採れた石だから、ですね。

インぺリアルガーネットというものはコマーシャルネームでして、「こういったピンク色のものがそう呼ばれることがある」とお考えください。インペリアルトパーズとは全く違うものとなります。

カンガラ鉱山は、ラズベリー色のロードライトガーネットで有名なところ。
そこで採れる濃い色のガーネットは「ラズベリーガーネット」と呼ばれ、特別扱いされているようでございます。

そこで「あれ?」と思う私。「ラズベリーガーネット」といえば、ローゼライトも確か同じように呼ばれていることがありました。あちらはピンク色のグロッシュラーガーネットでございまして、ややこしいですね……。

横から見ますと……
pinkgar_2



















今回の石の成分としましては、パイロープとスペサルティンの混ざったもので、パイロープ成分の方が多いそうです。ちなみに、カンガラ産のラズベリーガーネットはロードライトガーネットだということですから、全然違う石なのだなぁと意外でした。

また、今までの写真では内包物が少し写っていると思うのですが、ひっくり返すと全く見えません。
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そして、この色合いは、旦那さんが前からよく探していた「ピンクのガーネット」そのもの。
つまり、珍しい色合いです。
パステルカラーのルースと一緒にジュエリーにすると、とても可愛らしいものができそうです。

最後に、今回のルースは紫外線で赤く光るという説明がございました。
一緒についていた原石と共に、紫外線をあててみましょう。
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pinkgar_5















ううーむ……。
特に変わりがないような……。

この頃、我が家ではこういったことが多いのですが、やはり紫外線を出すペンが壊れているのでしょうか。
早くペンを買いなおさねばなりません。
ピンセットの方は、今流行りの先っぽが黒いホーザンのものを買ってみたのですが、紫外線ペンは今一番良いものがどれかわからず困っているのでした。

ではでは、いつも通り、似たような3つの石を並べてみましょう。
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中央の石が、今回のインペリアルガーネット。
向かって左側は、以前からうちにあったインペリアルガーネット。
右側は、マダガスカル産のペツォッタイトでございます。

現在、政情不安で金価格が跳ね上がり、加えて日銀総裁の発言で円安が一気に進んでいるため、これらの石をジュエリーにするのは、いったいいつになるのやら……。;;

合成ジンサイト

2022年02月11日11:45
ううむ、いつの間にやら如月に。
こんにちは、奥さんです。

お仕事と子供関係でドタバタと忙しい1月を過ごしておりまして、気づけば大変なことになっている昨今。
新型コロナのオミクロン株も、あっという間に巷に広がっておりましたね。
我が家の子供が通う園では、先生方の頑張りのおかげなのか、まだお休みになっているクラスもなく……私どもは平穏無事に過ごさせていただいております。

会社ではちらほらと感染のお話は聞くものの、特に大きな事件も起きず。
ただ、転職してしまった以前の同僚がとうとう新型コロナにかかってしまい、話を聞くと「とにかくのどが痛い」と言っておりました。ちなみに感染経緯は、奥様の日々のお買い物くらいしか思い当たらないそうでございます。(23区内)

さて、そのような中、今回はまた変わった石をご紹介。
我が家にはとても珍しい存在、合成のものでございます。
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合成ジンサイト
19.841ct


19キャラットもある大きさに、ビッカビカに光る赤!
とても派手なルースでございます!

こちらは、ジュエリーやルースを扱っているお店でいくつかのお品を購入したときにいただいたものになります。他にも合成のオパールなどがありましてギラギラでしたが、うちの子供が選んだものが、この合成ジンサイトだったというわけでございます。(鑑別書付きでした)

横から見ますと……
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うちの子供は「赤」が好きなお年頃。
合成オパールもとても綺麗でしたが、この「赤」が決め手になったようです。

合成のためか、インクルージョンがまったくありません。
ひっくり返しましてもピッカピカです。
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ただし、硬度は4~4.5!
やわらかい!

さて、このジンサイト(ZINCITE)という石。
「亜鉛(zinc)」からなる石だそうでございまして、和名は「紅亜鉛鉱」。
「ジンカイト」とも呼ばれることがあるようでございます。

比重は5.68とかなり重く、屈折率が高いため、ダイヤモンド光沢を放っています。
だからこれほどギラギラしているのですね。
ちなみにwikiには「酸化亜鉛」として紹介されています。

ジンサイトの天然のものは、ナミビアのツメブ鉱山が主な産地のようです。
そして、アメリカのフランクリン鉱山で採れたものは蛍光するとかしないとか?
蛍光するのはデマの可能性もあるようなので不確かな情報ですが、フランクリン鉱山はとっくに閉山しており、天然のものは希少のようでございます。

ところで、我が家に来た「合成」のものは一体どういう由来なのかがわからないのですが、軽く調べたところ「ポーランドの亜鉛精錬工場の副産物として生まれた」や「ポーランドジレジア地方にある亜鉛塗料の工場での精製事故によって偶然に生まれた」と書いてあるネットショップがございましたので、もしかしたら同じような流れのものなのかもしれないなぁと想像いたしました。
全く違うかもしれませんが……。

天然のものはイエローやグリーンのものがあるようですね。
合成のものは皆、我が家のように赤~オレンジ色のものになるようでございます。

早速、似たような色味の石たちを並べてみました!
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今回のルースにとても似ているぺアシェイプの石を発見できて、嬉しく思っております。
その似ている石とは、ブラジル産カーネリアン。

後は左下の楕円形のものからぐるっと……
ブラジル産のスぺサルティンガーネット、
四角いアンデシン、
ブラジル産の非加熱マンダリンシトリン、
メキシコ産のゲレロコニャックトパーズ、
(おそらく処理の)サンストーン、
メキシコ産のファイアオパール、
前々回紹介しました天然シーライト
……となります。

一番色が似ているのは「シーライト」でございますね。
ライトを付けてパチリ。
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やはり、ライトに強いのはファイアオパール!

ただ、今回のルースは19キャラットもあるので、存在感は負けておりませんでした。
我が子ながら、とても良いルースを選んだのではないでしょうか。
手に載せて「わはは、お宝を見つけたぞー!」と海賊ごっこが捗っております。
(硬度が低いので要注意です)

明けましておめでとうございます

2022年01月03日09:57
gasho_2022





















おはようございます、奥さんです。

お写真は、未紹介の非加熱サファイア。
スリランカ産の1キャラットオーバーのものです。

今年の抱負としましては、ひとつくらいジュエリーにお仕立てし、記事にしたいなぁというところでございます。

実は、前々から気になっていて目を付けている型(?)はあるのですが、ちょうどよいルースが思いついておりません。また、セールになるのを待っている別の型もあったりいたします。

ただ昨年は、一期一会や掘り出し物だと感じてしまったルースorジュエリーを購入してしまい、なかなか、お仕立て代が用意できなかったという実情も……。;;

実は思わず購入してしまった大物ルースが2点ございまして、今年のどこかで紹介させていただきたいなと思っております。

また、お正月に姪っ子に会ってきたのですが、華奢で軽めの今風ネックレスをプレゼントしたところ、とても喜んでくれまして。(おそらくですが、初ジュエリーだったのかも?)
うら若い女の子が喜ぶような素敵なものも、できればゲットしていきたいと感じました。

ではでは、次の更新はいつになるかわかりませんが、今年もよろしくお願いいたします。

モルガナイト

2021年12月29日15:36
こんにちは、奥さんです。
昨日は仕事納めでして、本日からお休み。
いそいそとルースの写真を撮りつつ、大掃除の義務から逃げ回っております。

今年は、この更新が最後かもしれませんね。
引き出しの中で目があいました、ナチュラルのモルガナイトを紹介いたしましょう。
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モルガナイト
ナイジェリア
プラトー
1.42ct


ナチュラル=非加熱未処理という意味でございますが、モルガナイトではなかなか珍しい一品となります。
コランダムのように人気があるわけではありませんから、探しても見つかりにくく、色も薄めのものが多い……。

今回の石は、薄いサーモン色……つまり、薄いオレンジと薄いピンクが混ざったような色合いのルースでございまして、未処理モルガナイトらしさ満点の石と言えましょう。

ひっくり返してパチリ。
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モルガナイトはジュエリーになっていることも時折ある石でございますから、名前を知っている方も多いのではないでしょうか。

ただ、お手持ちのコレクションにあるかどうかと問われると、はいと返答する方は思った以上に少ないのかもしれません。何故ならこの頃は、薄いピンク=ローズクォーツのジュエリーが多いような気がしているからでございます。

さて、このモルガナイト。
アクアマリンで有名な「ベリル」の、ピンク色のものでございます。

硬度は7.5~8で十分。
モルガン証券のJPモルガンさんがらみで「モルガナイト」という名前だということは知っておりましたが、今回きちんと調べると、発見者はクンツ博士だったのですね。(クンツァイトの発見者でもあります。)

GIAさんのページによりますと、マダガスカルでローズベリルが発見されたときに、クンツ博士が友人のモルガンさんの名誉を称えて「モルガナイト」と名付けたと書いてありました。
「名誉を称える」の内容がハッキリ書いていないことが気になりますが、大人の事情でしょうか。

ひっくり返したものを横から見ますと……
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ところで、モルガナイトは「多色性がある」そうなのですが、私にはよくわかりませんでした。原石からカットする際に、関係があるようでございます。

また、モルガナイトの色を濃く、綺麗な青味がかったピンクにするためには加熱処理だと思っておりましたが、照射処理(宝石を放射線の人工光源にさらす)がメインとのこと。

ものによっては、照射+加熱というダブルの処理を行う場合もあるかもしれません。
後、ブラジルのある鉱山で採れるモルガナイトは加熱すると青くなり、アクアマリンになることもあるとか。
驚きです!

個人的には、未処理ならではの、このサーモン色の方が個性があってよいと思います。
何故なら、今回も原石がオマケについていまして、そちらも素敵だと感じたからでございます。
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つやつやで美味しそうなキャンデーのよう。
優しいカラーが体に良さそうです。

ただ、オレンジの色味は、数時間~1ヶ月ほど日光などにさらしておくと褪色してしまう(ピンク色に変わる)という情報もありました!(ガーン)
この辺り、ジュエリーにして試した方がいらっしゃいましたら、詳しく教えていただきたく思います。

ちなみに、モルガナイトの発色は三価のマンガンが原因だそうです。
今回、存在を忘れておりまして;;、一緒に写真を撮り忘れましたが「ペッツォタイト(ラズベリル)」もピンク色のベリル。そちらは、セシウムが大量に含まれていることで、とても濃いピンク色になっているとのことでした。

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原石と一緒に、ライトをつけて幻想的な写真を撮ってみました。

いつも思いますが、こういった原石から綺麗なルースを生み出すカット技術というのは凄まじいですね。
不器用な私は練習しても無理だろうなと思いますし、神業だと感じます。

では、モルガナイト軍団でパチリ。
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実は一つだけ、モルガナイトではない石が混ざっているのですが、おわかりでしょうか……?

前列の中央にいるルースが、今回のモルガナイト。
その左後ろにいる四角いものが、実はクンツァイトになります。
(カリフォルニア産のナチュラルなクンツァイトでございます)

ライトを付けてみますと、色合いの差がわかりやすくなりました。
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ちなみに、前列の右側にいる三角形のものは、マダガスカル産のナチュラルなモルガナイト。
左側にいるものは、ブラジル産の(未処理か否かわからない)モルガナイト。
後列の、画面に向かって右側にいるしずく型のものは、ジュエリーについてたモルガナイト。
十中八九、処理されている石だと思われます。

最後に、ベリル軍団集合~!
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我が家では未処理のものをメインに集めておりますから、基本的にはパステルカラーの集合体になりました。

前列の画面に向かって右側は、ブラジル産のゴールデンベリル。
左側の青いしずく型は、モザンビーク産の非加熱アクアマリン。

中央真後ろにいる緑色のものは、タンザニア産のグリーンベリル。
その左側にいる薄い緑色のものは、タンザニア産のナチュラルのアクアマリン。

後列の左にいる変わったカットのものは、ドイツのクレイスさんカットのアクアマリンだったと思うのですが……
これまた、このホームページでずっと紹介し忘れているという品になります。;;

最後は、ライティングを施した写真でお別れいたしましょう。
ベリルばんざい!
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シーライト

2021年12月18日17:28
こんばんは、大変お久しぶりになってしまいました……。
あっという間に数週間が経つほど、公私ともども慌ただしく過ごしておりまして。

週末は子供関連の予定がほぼすべて入っており、池袋ショー(東京ミネラルショー)には行くことができませんでした……。(涙)

ネットで軽く検索するには、どうやらとても混雑していたようでございますね。
新型コロナ流行による自粛ムードがようやく解け、久しぶりに参戦した方も多かったのかもしれません。もしくは、鉱物や宝石がお好きな方、興味を持っている方が増えているのかもしれません。
それはとても嬉しいことです♪

さて、そのような中、我が家のコレクションは(普通の方から見ますと)変わり映えがしないルースばかり増えていくわけですが……今回は一味違いますよ!

とても変わった石の紹介と参りましょう。
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シーライト
1.036ct


まず、この「シーライト」という石のことを、私は全く知りませんでした。
偶然、よくお世話になっているジュエリー屋さんにて目にとまりまして、ガーネットかと思いましたら違う石であったため気になったのでございます。

硬度は4.5~5と、なかなかに柔らかい石ですから、いつもでしたら私の守備範囲外となります。
(硬度5と言えば「スフェーン」。取り扱い注意の石となりますよね)

しかし、この色合いがかなりレアのようでございまして、どういうものなのかよくわからないまま「一期一会な気がする」と思い、ついつい購入してしまいました。ちなみに本来は、透明や薄い黄色、褐色のものが多いようです。
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写真に写っている通り、インクルージョンはありますが、肉眼ではあまり気になりません。
おそらく、トリリアントカットの効果でキラキラしてるために、見えにくくなっているのだと思います。

また、ゆがんだ三角形カットなのは、レア石ゆえの歩留まり重視でのカットだからではないかと推測しております。

横から見ますと……
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それではやっと、シーライトとは何か?というお話に参りましょう。

wikiによれば「タングステン酸とカルシウムとの塩を成分とした鉱物」だそうでして、日本語では「灰重石」という鉱物になるそうでございます。そしてなんと「タングステン」を作るための材料のようです。

タングステンと言えば、超硬合金といったものすごく硬いイメージで、工具に使われるイメージが……しかしこのシーライトの柔らかさは前述の通りでございます。(汗)
ただ、かなり比重が大きい石だというところがタングステンのイメージ通りなのかもしれませんね。

ちなみに、名前は「Scheelite」という綴りでして、タングステンをいろいろ研究していたスウェーデンの化学者さん「カール・ヴィルヘルム・シェーレ」さんが発見したからとか。

また、日本では、山口県の喜和田鉱山といったところで採掘されていたそうです。
紫外線があたると青白く蛍光することから、天の川とも呼ばれることもあったと「光る石資料館」さんのページに写真付きで書いてありました。

ただ、我が家のシーライトは、紫外線の短波でも長波でも蛍光しませんでした。ただ、もしかしたら、我が家にある短波のライトは壊れているだけなのかもしれません……。

ではそろそろ、ひっくり返しましょう。
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このシーライトは、中央宝石研究所さんの鑑別もついておりますから大丈夫だと思うのですが、巷には合成も多いようでございます。

「宝石の写真図鑑」という有名な本によれば、「合成の無色のものはダイアモンドのイミテーションに使われる」と書いてあります。光の分散率が高くて、ファイアが強いためだということです。ですから、我が家のルースもキラめいていて内包物が気にならないのかもしれません。

また、今回のルースは産地がさっぱりわからないのですが、先ほどの本によれば一般的にはオーストラリア、イタリア、スイス、スリランカ、フィンランド、フランス、イングランドで採れるそうでございます。

ただ、ベルエトワールさんのホームページですと、スリランカ、ビルマ、アメリカ、オーストラリア、フィンランド、スイス、ブラジルと書いてありましたので、そちらの産地の方が今は一般的なのかもしれません。

我が家のルースはどこから旅して来たのかわかりませんので、少し気になるところでございます……。

さぁ最後はいつも通り、似た石を並べてみました!
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中央手前が今回のシーライト。

皆さまの予想通りかと存じますが、一番似ている石はガーネット。
(画面に向かって)左隣りが、タンザニア産のスぺサルティンパイロープガーネット。
右隣りは、スリランカ産のヘッソナイトガーネットとなります。

おもしろいことに、並べたガーネット2石よりもシーライトの方が黒味を噛んでいないように見えます。
何度も言いますが、良い色合いということですね……。

そして、一番色味が似ておりますのが、後ろ側にいるオーバルの小さなもの。
こちらはなんと、タンザニア産のオレンジカイヤナイトでございます。

その右側の大き目なオーバルは、ケニア産の非加熱オレンジトルマリン。
一番後ろの大きな四角いものは、ロシア産のダンビュライトとなります。

ライトをつけて、またパチリ。
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こうやってみますと、オレンジ色の石もいろいろ集めたくなってきますね。いつかオレンジダイアモンドを手に入れて、分散率を比べてみたいなぁという野望まで抱くようになってしまいそうです。

こうして、ルース道は修羅の道となるのでございますね……!
あなおそろしや……!

パープルトルマリン

2021年11月14日17:23
こんばんは。
めっきりと冷え込むようになってまいりましたが、皆さまお風邪などひかずにお過ごしでしょうか。

繁華街や大通りでは、クリスマスイルミネーションも見られるようになってまいりました。
クリスマスケーキの予約も始まっておりますし、我が家でも今年はどこのケーキを頼もうか悩んでいる最中でございます。今年も、パーッと明るくクリスマスを過ごしたいものですね!

さて、まだまだ引き出しの中に未紹介のルースが眠っている我が家。
今回は、トルマリンと参りましょう。
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パープルトルマリン
産地:ナイジェリア
 オグボモーショ
1.19ct


「パープル」と言われればそう見えますが、濃いピンクと言われたらそうも見えるという……。
それもそのはず、このルースを売っていたお店では「ピンキッシュパープル」という説明でした。

また、鑑別書はございませんが、これを加熱するとピンクになるということで「非加熱」のトルマリンとして購入しております。

こちらの産地のオグボモーショ(Ogbomosho)というところは、ナイジェリアの南西のあたりでして、そこはすばらしいショッキングピンク色のトルマリンが採れたことで有名のようです。
我が家には、同じ産地のルベライト(赤いトルマリン)があるはずなのですが、相変わらず簡単には発見できず……。;;

いつも通り、横から+ひっくり返してみます。
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とても綺麗なルースです。

さて、トルマリンにはあまりにもいろいろな色がありますので、ガーネットのように色相関図を楽しく作れそうではあります。しかし、パライバトルマリン以外のトルマリンは非加熱かどうかの判別がいまだに出来ないようですから、我が家では収集を諦めております。;;

鑑別については、再び軽く調べてみたのですが、GIAさんのページでは「熱処理による変化は安定しており、検出できません。液体包有物が豊富な宝石は、熱処理に耐えることができません。照射による色の変化は、熱や明るい光にさらされると色あせすることがあります。」と書いてありました。

そこで我が家では「縁があればお迎えする」という姿勢でおりますが、こちらのルースは他のルースと比べがいがありまして、とてもよいお買い物ができました♪

しかもまた原石付き!
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写真は自然光のままですが、実は原石にライトを当てますと、チラチラとピンク色が見えて綺麗です。

そうそう、あと、宝石学プロジェクトの「トルマリン」のページには「トリートメント」のところにわかりやすいことが書いてありました。

英語を日本語に変換しますと、以下のように書いてあります。

「トルマリンは、色を明るくするために約700°Cに熱処理することができます。これは安定した変化です。ナイジェリアの深飽和赤に対してうまく機能すると思われるプロセスでは、炉を1時間あたり125°Cの速度でゆっくりと520°Cまで上昇させ、後者の温度を2時間保持してから、炉を完全に冷却します。下のギャラリーにある真っ赤なナイジェリアの石は、ロジャー・デリーによる実験として数回熱処理され、最後にランピングが行われました」

パライバトルマリンは非加熱判定が出来ているようなので、普通のトルマリンも非加熱かどうかわかるようになれば有難いのですが……。

もしや、高額を費やせばわかることもあるのでしょうか?
今回のインターネットでの調査では、よくわからなかった次第です。;;

ううーん……有名鑑別屋さんに、有名なものからマイナーなものまで網羅した「NN鑑別が可能か否か」の一覧表を作って公開してほしいものでございます。(人頼み!)

ではでは、気を取り直して、ピンクトルマリンたちとパチリ。
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中央が今回のルースでございます。

その(向かって)右側に仲良く並んでいるのが、ブラジル、サンパウロ州クルゼイロのピンクトルマリンたち。この2つの方が綺麗なピンク色をしていますが、珍しいカットに惹かれて購入したものなので、おそらく加熱された石だと思います。

左側の大きな薄いピンク色のルースは、ナチュラルナチュラル(非加熱未処理)のトルマリン。アメリカのカルフォルニア州サンディエゴにあるヒマラヤ鉱山のものでございます。

後ろにいるのは、ブラジルのバイカラートルマリン。こちらも加熱だと思われます。ピンク色が似ているかも?と思いましたが、並べると全然違いましたね……。

他にも、何となく似ている石たちと並べてみました。
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しかしこちらも、同じ色がまったくありませんでした。

手前の中央は今回の石でして、背後にぼやーっと映っておりますのが先ほどのトルマリン軍団となります。

それでは、一番わかりやすい、中央の大きな真っ赤な石は何かわかりますでしょうか?
答は、モザンビーク産のヘッソナイトガーネットでして、糖蜜インクルージョンが特徴的でございます。

その右隣りのパキッと綺麗な赤ピンク色の石は、石好きの方ならばコランダムかスピネルだと見当がつくのではないでしょうか? そう、ミャンマーのモゴック産のレッドスピネルです。

手前、一番右側の紫色のものは、これまたガーネット。タンザニア産のロードライトガーネットの紫色が綺麗なものでございます。

最後に、今回のルースの(向かって)右隣にいるルースですが、これはジルコンとなります。タンザニア産のチェリージルコンと呼ばれていたもの。こうして他のものと比べると、赤みが強いルースだったのだなぁと驚きました。

では、オマケでライトをつけたお写真も……。
pptoru_7














なかなか素敵なイルミネーション!

そして今回、またまた主役を食ってしまったのは……
あまりにも赤い、トナカイのお鼻のような、大粒ヘッソナイトガーネットでした!


ナチュラルアンバー

2021年11月07日11:48
こんにちは。奥さんです。

突然ですが、現在、伊勢丹さんの一階の中央にあるステージではショーメさんの展示がされております。
この週末にフラッと立ち寄ることができたのですが、お客さんも多く、スタッフの方も優しく、気軽に見ることができました。

おそらくクリスマス商戦を意識しているのか、幅広い価格層のジュエリーが展示されておりまして……思った以上にいろいろなラインが展示されておりましたし、かなりお勧めでございます。
私自身は、欲しいものが増えてしまいました!(汗)

さて、そのような中、我が家のホームページについてですが、前回で新宿ショーの戦利品の紹介が終わりましたので通常更新と参ります。と申しましても、内容は特に変わりないのですが……。

今回は、数年前に買い求めた後、引き出しにしまっていたルースからチョイス。
我が家ではとても珍しい、柔らかいルースをご紹介いたしましょう。

ナチュラルの琥珀でございます。
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琥珀(ナチュラルアンバー)
産地:ドミニカ サントドミンゴ
1.59ct


なんと、大変美しいファセットカットが施されているピースです!

この姿形から、つい他の宝石と同じようなイメージを持ってしまいがちですが、扱いには気を付けなくてはなりません。

琥珀は、木などの植物の樹脂が地面の中などに埋もれ、長い年月の後に固まったもの。
そのために硬度がとても低く、2から2.5という柔さなのです。
人の爪で傷つけることが可能でございます。
(私は普通のピンセットは使わず、竹ピンセットか、素手で取り扱っております)

そういったものに、これだけ綺麗なファセットカットを施せるなんて、カッターの腕が素晴らしいという証でしょう。

横から見ますと……
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隙がございませんね!

さて、琥珀はとても古くから世界各地で発見されており、いろいろな伝説があるようです。
WIKIによれば、真珠や翡翠と並び「人類が最初に使用した宝石」と言われているとか。

ポーランドでは「ユーラテ」という女神様がバルト海の深海にある琥珀の城に住んで、人間と恋に落ちたというお話があるようですし、中国では「琥珀は、虎が死後に石になったもの」だと信じられており、その結果「琥珀」という漢字があてられたようです。

日本でも琥珀は採れるようでして、岩手県久慈市が一番有名なのでしょうか。
久慈市にある「久慈の森ワンダーランド」なる場所では採掘体験まで出来るようですね。
一度行ってみたい……日本産琥珀ルースを手に入れてみたい……と思いました。

ちなみに、今回のルースの産地はドミニカ共和国。
質の高い琥珀の産地として、一位二位を争う場所。そして、6500万年~180万年前あたりの植物から成った琥珀だということでございます。遥かなる歴史のロマン……!

ひっくり返したものを真上から見ますと……
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今回のルースの色はかなり濃く、ガーネットだと言われても信じてしまいそうな色味になっておりますね。

こうなりますと次は「赤い」琥珀を手に入れてみたいものです。
正倉院宝物「平螺鈿背円鏡」という素晴らしい鏡が日本にはございますが、その赤いところは琥珀なのだそうです。これまた、遥かなる歴史のロマンを感じます。

我が家にある他2つの琥珀と共に、写真を撮ってみました。
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おやまあ、2つの目と鼻に見えます。
口の部分に、長細いカットorマーキスカットの琥珀があれば完璧でした。(汗)

向かって左側の目が「ネオンブルーアンバー」、右側の目が「グリーンアンバー」となります。
柔らかい石のため、このようにカボションカットにされるのが常だと思われます。

ちなみに、今回は「ナチュラル」ということで購入しているため、改めて琥珀の処理についてはどうなっているのか軽く調べてみました。

GIAさんのページには、加熱と染色によって色を変えることができ、「グリーンアンバーの色は、熱と圧力による処理で作り出すことができる」と書いてあります。

その実験をしている機関も多く、単純な加熱によって今回のような濃いオレンジを作り出すことができるようですが、SUWAさんのページでは「自然の産出のままで clear(透明)なアンバーは、全体の15~20%です。」と書いてあります。ナチュラルなものはそれほどレアではないようですので、鑑別さえできればありがたいのですが……。

いくら調べても非加熱鑑別が可能かどうかはわかりませんでした。;;
琥珀について、完璧なナチュラルさを求めている人は少ないのかもしれません。

最後の集合写真ですが、今回はカボション軍団を集めてパチリ。
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向かって右下のまだらな緑色の石は、カリフォルナイト。
一番下の緑色の石は、クリソプレーズ。

右側にある赤い模様がある石は、ストロベリークォーツ。
その上の透明な石は、スリランカ産ムーンストーン。
一つ飛ばして、一番上の青い石は、中国産のヘミモルファイトになります。
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これらに強いライトを当ててみましたが、クリソプレーズ以外は特には変わりません。
(クリソプレーズは、なぜこのように光るのか謎でございます……)

写真は撮りませんでしたが、UVライトペンで長波の紫外線をあててみても、何も変わりませんでした。

アンデシン

2021年10月31日17:12
こんばんは、奥さんです。
申し訳ありません、10月はハロウィンやらなにやらで週末が忙しく、しばらく更新ができませんでした。

本日は選挙の日でしたが、皆さま、きちんと選挙に行きましたでしょうか?
そのような日に雨が降るとは困りますね……。

さて、雨の東京。すっかり新型コロナも落ち着いたように見えますが、東京都ではカウントミスが定期的にニュースになっておりますので、あまり安心しすぎてもよろしくないようにも思えます。

そして明日からは11月。あっという間に一年が終わりそう。
一気に寒くなっておりますし、皆さま、体調にはお気を付けくださいませ。

では、第34回東京国際ミネラルフェアの戦利品5つ目「アンデシン」の紹介と参りましょう。
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アンデシン(ナチュラル)
産地:エチオピア アファー
0.42ct
(お店:star38)

この石は、旦那さんが「ナチュラルって明記してある!」と、一番最初に購入を決めた石でございます。

もともと我が家には、ナチュラルと言われて購入している真っ赤なアンデシンがありますが、それが本当にナチュラルかどうかの鑑別は現在不可能となっております。;;
(自然に赤くなる仕組みと、人の手で赤くする仕組みが同じなので鑑別できないようなのです。ちなみに、人の手で行う処理は「銅の拡散処理」となります)

そういったわけでして、アンデシンに関しては鑑別の進化を心待ちにしており、いつでも心のどこかで気になっている石の一つなのでありました。

その真っ赤なアンデシンとパチリ。
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ほら、どうでしょう!?
色の差が凄いですね!

今回の石にも鑑別はついておりませんが、原石付き+この色合いからナチュラルらしさを感じます。
また、この優しいブラウンオレンジピンク色は、地味ですが可愛らしくもありますね。
横から見ますと……
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ひっくり返しますと……
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小粒ですが、クリーンで綺麗!

さて、では、アンデシンとは何ぞや?という話をいたしましょう。

アンデシンは「ムーンストーン」や「ラブラドライト」と同じく、複雑な「長石グループ」の一員。
長石グループには、「アルカリ長石」と「斜長石」という2つの大グループがあり、その「斜長石」はまた細かく分かれております。

その中の「オリゴクレーズ(サンストーン)」と「ラブラドライト」の成分が半分ずつ入っているものが「アンデシン」と呼ばれる石になるようでございます。
そう言われますと確かに、サンストーンとラブラドライトが混ざった雰囲気をアンデシンから感じられるような気がいたします。

「長石グループ」についてよくわからない方は、その名前でググっていただけると、三角形のような図がヒットすると思われます。その図を参考にしていただければ幸いです。
ここでは、中央宝石研究所であるCGLさんのホームページのリンクを貼っておきますね。

しかも今回も原石がついておりました。原石と一緒にパチリ。
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原石と言えば……アンデシンにはいろいろな悪いうわさがございます。
なんと、原石に人為的に手を加えたものを自然に採れたように見えるよう、ばら撒いたという話もあります。;;

そういった悪いうわさを払拭するためにも、ナチュラルかどうか(石を壊さないで)の鑑別ができるようになれば、アンデシンの印象や地位も向上するのに……ともったいなく思います。

私どもにとって石集めはただの趣味ですからあまり困ってはいないのですが、アンデシンの赤は代わりがないほど個性的で美しいものですし、10年くらい曖昧なものがあるというのはあまり気持ちが良いものではありません。

もしも既に、(石を壊さないでの)鑑別ができる機関がございましたら、どなたか教えてくださいませ。

ではでは、長石グループ+似た色の石たちを並べてパチリ。
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中央あたりにある透明な石2つは、アフリカ産とタンザニア産のアンデシンラブラドライト。
(画面に向かって)右の方にいる長方形の石は、アメリカ産オレゴンサンストーン。
その後ろのオレンジ色の2つ(丸いものと楕円のもの)は、タンザニア産のサンストーンでございます。

左側にいる三角形の薄ピンクの石は、マダガスカル産の非加熱モルガナイト。
一番左のピンクの楕円は、マダガスカル産ペツォッタイト。
その後ろの黄土色の大きな四角い石は、スリランカ産シンハライト。←何となく色味が似ているかなと思ったところ、全くもって似てない石でした……。

そういえば、今回の石も、いくつか前に紹介させていただいたナチュラルサファイアと同じく「エチオピア産」でございますが、エチオピアについて詳細を調べてもよくわかりませんでした。

最後に、ライトを当てた写真もパチリ。
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長石はいろいろな顔を見せる、とても変わった石たちです……!

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